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2005年02月 アーカイブ

2005年02月12日

第二十九話:インターネット社会の功罪

2005年の教室を考える会in関東は大成功に終わる。当日は総勢130名くらいの大盛況。中核メンバーは構想から準備まで本当によくがんばった。会場になった内田洋行のご尽力にも大感謝だ。私も自分の役割を果たせて良かった。

「これまで私の実践の研究にからんでこなかった人たち(情報教育ビギナー)への普及」は、自分のこれからの1つのテーマでもある。



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先週末からひどい風邪をひいて完全ダウン。

年に一度くらいは風邪をひくが、こんなになるのは数年に一度だ。

しかしそれでも熱にうなされる中、「あぁあの仕事の引き継ぎしなくちゃ」「あのメールは催促がきているだろうなぁ」と次から次へと思い出す。

やおら起き出し、横になりながらパソコンを開くと予想通りのメールの山。



まったくなぁと思いながらも、しかし、イイことだっていっぱいある。

まずは、大学関係のメールの処理。これだってメールがなければこのうちいくつかは電話でたたき起こされることになったかもしれない。メールだからこそ、「少しの猶予」をもらったわけだ。こちらも送るだけ送ってまた横になることができた。

メールの利点1

○いつでも送受信しておける

しかし、「送るだけ送る状態」は何もこちら側だけでの専売特許ではない。先方もしかり、だ。ちょっと間をおくと、「(再送):、、、」なんてのが頭についたメールもよくいただく。ふ〜〜。



次に書類のチェックメール。これも本来なら大学など現場に行って確かめるべきものを添付ファイルで送ってもらえる。Faxだと確認電話が後からきたりするが、返事もメールでOKだ。ざっと読んでチェック箇所を指摘して完了。

メールの利点2

○どこにいてもできる

しかし、送りやすいがために、移動の多い私にはモバイル環境で添付でつけられるのはたまらないことが多い。時間をかけてダウンロードしたあげくに、「すみません、さっきのはまちがいでこちらがホンモノ、、、、」。ふ〜〜。



なんといっても、急ぎのものがこんなに早く次から次へと相手に届く手段はない。今日中に返さなきゃいけない重要メールも1時間ほどで完了だ。会社や役所等の退庁時間にも間に合った。

メールの利点3

○すぐに反応できる良さ

しかし、すぐに反応するということは相手もそうだということだ。こちらがレスを返したばかりに、倍の返しが来る。「送信メールは受信メールを招く(中川語録:第4章5節)」。こっちは病の床からやっとのことでメールしているのに。。ふ〜〜。



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教育の世界でよくインターネットというと、有害情報、匿名性、個人情報の漏えいなどをどうするんだ、と(特に管理職から)言われることがある。

しかし今こそ、もっと身近な伝え合う手段としての特性の理解を授業でじっくり考えることも大事なのではないだろうか。



あぁまたメールがたくさん来ている。

本当に今のネット社会、良いのか悪いのか。。。。

2005年02月22日

第三十話:中川塾1期生卒業合宿終わる

先週末の中川塾からはじまり、今週も満載だ。土日は年度末まで休みなし。

木曜日は卒論発表会があった。野畑、山根、田口の3人が発表。ゼミ合宿より格段よくなった。他の教官からの質問にもかろやかに答えていた。前日夜に小林、竹内がアドバイスしてくれていたようだ。こういうかかわりは本当にうれしい。

今週。エプソン取締役を退任された原田氏と打ち合わせ。原田氏とお会いすると「けっして守りに入ってはいけない」と勇気づけられる。松下教育研究財団助成審査。いくつかの授業の成績処理。小林とちのちゃんの修論査読結果作成。授業力ゼミ(富山の水木さん発表)。新潟県小千谷市情報教育研究会講演と発表に対するコメント。学内選挙。情報コース卒論発表会2。専攻会議。堀田さん(静岡大)と論文打ち合わせ。神奈川県綾瀬市研究員発表会講評と講演。NHK高学年プロジェクトまとめ。会長をやっているメディアコンテスト発表会。講演は著作権協会の久保田氏。



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この土日に、IT活用実践研究「中川塾」の合宿があった。

今回は、塾生がまさにこの1年間の総決算を行う合宿だ。

課題もこの1年をふりかえった自分の実践の弱さと改善を5分で語るもの。師範の3人からは暖かくも厳しいアドバイスがとぶ。グループセッション、塾生による補足タイム、懇親会。2日目は校内研修に関するグループ対抗プレゼン。そしてゲスト講師前田さん(熊本)の研修に関する講演。示唆に富むすばらしい講演だった。その後師範3人によるパネルでこの1年間を総括。最後に私からまとめ。

今年の中川塾がここまでこれた一番の要因は何につけても塾生15人のがんばりに尽きる。プライドも何もかもはがされてのスタート。容赦のない毎月の師範の指導。でも一度も誰も脱落せずに切磋琢磨し同時に仲間意識を維持しながらここまでこれた彼らの前向きの姿勢と能力の高さに敬意を表する。塾生15人まちがいのない人選だったと今さらながらに思う。必ずこの1年の取り組みを栄養にして、さらに実践を極めてくれると信じている。と同時に、2期生を鍛えるのに今度は力を発揮してほしい。修了証を渡しているときに、涙が出そうになった。

そして、師範。いつも的確にずばっと指導をしていたのはさすがというほかない。毎月の評価は想像を絶する大変さだったと思うが、この先もときどき読み返すとその指摘はいつも新鮮であることがわかるはず。中川塾はこの3人の師範あってこその塾だ。ここまできてもさらに自分自身をのばそうとするその姿勢も塾生には響いたと思う。

また、このような特別なプロジェクトに賛同していただいた松下教育研究財団の桜林前局長、下田新局長、そして則常さんにも感謝したい。

最後に、影でこのプロジェクトを支えたのは、実践センターの松能君と学生のささじ〜、もえちゃん、小林、ちのちゃんだ。ありがとう。



中川塾はe-Learningを核にしているが、システムがどれだけよくてもうまくいかない。いかにコミュニティをマネージメントするかにかかっているのだ。それを実証的に研究する場でもある。今年度のプロジェクト運営としての反省を活かし、来期に発展させていきたい。




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