11月19日、20日の2日間、宮崎において、IT活用実践研究会が行われた。
この会は、中川塾の公開研究会でもあった。宮崎情報教育研究会及び松下教育研究財団の主催だ。
中川塾の妥協を許さない実践研究の空気を地元の先生方にも経験してほしいという地元メンバーの熱い思いから実現した会だ。運営は宮崎をはじめとする九州と沖縄の五県のメンバーからなる実行委員会が、講師は中川塾の塾長(私)と師範2名が担当した。
IT活用について実践を中心に考えるわけだが、要は授業カイゼンについての研究会だ。そのことは会がはじまって1時間もすればすぐに気がついたと思う。塾生でもある地元の北村教諭が実践をひっさげて登場。すぐに、師範から授業のねらいと実際の授業の流れの整合性について鋭いつっこみが入る。応戦するけど、答えに窮する発表者。会場はこの応酬をかいま見ながら、はじまって20分ですでに引いていった。中川塾では通常の光景だが、今回はこの手の研究会にはじめて参加した人も多く、緊張感が走ったことと思う。しかし、応酬を聞いているだけでは終わらない。すぐに「この北村実践のカイゼン案を提案せよ」と、グループ課題が出される。このように、ただ聞いていればすむ研究会ではなく、次から次へと課題が出て、グループ発表も講師からばっさりと斬られる。
このごろ、全国の学校の校内や地域の研究会をまわっていて、とても不満なことがある。
それは、数人の実力者(?)が授業の感想しか発言がないことだ。しかも、いろいろと指摘すべき点がたくさんあるのに、褒め言葉しか出てこない。なんとなく褒め合って時間が来てオシマイ。あれなら検討会をやる意味はない。
きっと先輩の後には発言できないかもしれないし、お互いの人間関係が気になるのかもしれない。また、一生懸命準備してきたのを知っているから言いにくいのかもしれない。
しかし、それが本当にお互いのためになるのだろうか?自分の実践を高めたいという気持ちが本当にあるのだろうか?
このようなケースは、継続して入っている学校は絶対にそういうことはないし、許さない。
見当外れの指摘は論外だ。でも、実践をする方も斬る方も真剣勝負でこそ、お互いの成長があるのではないだろうか。
IT活用実践研究会in宮崎ー中川塾公開研究会ーはそのような意味で大成功だったと思う。参加者も県内と県外(北は北海道から南は沖縄まで)の参加者は約半数ずつ。教員、情報アドバイザー、そして個人参加の企業や放送関係の人までさまざまだった。
今回の宮崎では、地元の先生が同僚などを多数ひっぱってきてくれて、IT活用研究にもかかわらず、メールさえもうまく使えない参加者も見られた。
しかし、終了後、誘った先生のところに、「行って良かった。また次も絶対に行きたい」と電話があったそうだ。
次回は沖縄開催がほぼ決定している。今後も、続けていきたい。