今回のパース訪問では、2つの小学校、5つの中高等学校、1つの幼稚園から高等学校までの一貫校、1つの大学、1つの映画協会、そして2つの書店をまわる。タイトだが、JanとJulieが少しでも多くの関係箇所を訪問できるようにアレンジしてくれた結果だ。
訪問の2日目からMt Lawley Senior High Schoolを紹介する。ここも公立の中高等学校だが、どうやら1日目のOcean Reef Senior High Schoolよりは、予算のある地域のようだ。
1956年創立で音楽、語学をウリにしている学校だ。オーストラリアの場合は、何をウリにしているかと、特に中高等学校の場合は、強調する傾向にある。政府からたくさんの援助をもらっていて、40億で最近、新校舎が再建された。Year8/9(いわゆる中学校)と
Year10-12(いわゆる高等学校)は建物が分かれていて、中央に共有スペースがある。Year8/9とYear10-12では、大きく指導方針がちがうようだ。きちんと生活指導等に重点を置くために、Year8/9、ではチームワークで指導にあたっている。これに対し、Year10-12になると、興味関心がそれぞれでてくるので、教師はそれぞれに対応する授業方針を持っている。ちなみに、Year8/9のメディアの教科名は、そのものずばり「Media」。Year10-12では、これを「Media
Production and Analysis」とよぶ。行う内容もうかがい知れる。そういえば、Year10-12の必修は国語だけだそうだ。
なお、2年間で両方の教員が入れ替わり、中学校部分と高等学校部分をすべての教員が経験する。
Media Production and Analysisは、他の学校等同様に、選択授業の1つなので、この授業を選択している生徒は、メディア制作などがとても好きであるか、またはこの種類の上級学校に進学を予定しているものがほぼ選択してくるようだ。
TEEという高校卒業試験があり、昨年からここに高校のメディアの授業の学習成果を成績に考慮してくれるになったという。
この選択方式はとても良いと思う。興味のある生徒は徹底的にこの分野を選択できる。以下にも示すように、メディアの授業では、作ってみて考えるパターンが多い。これがとても重要であると思う。日本の教科情報もこのようなシステムになっているはずだが、なかなか時間をかけて制作する授業は多くないように思う。もっとも、日本の場合は必須であるが。
オーストラリアでは、中高等学校の場合、国語で約1/4にViewingが入っていて、制作まではいかないまでも、日本でいうメディアリテラシーの部分をここで学ぶことができる。ただ、どの程度までやりきっているかは、残念ながら学校(教師)によるようだ。
Year11の授業
授業内容はポップカルチャー研究。自分たちの好きな音楽や映像を鑑賞し、その後制作に入るようだ。ここでは、Googleを使用 していた。日本のOrangeRangeをピックアプしている生徒もいて、日本のグループもなかなかの人気らしい。
メディア担当のビル先生は、生徒が何か困ったことがあったらアドバイスをするというやり方を徹底している。ちなみに、ここで使われているメディアの教科書の筆者は、なんと今回お世話になっているJanとJulieだ!(写真右上)
毎回の授業で必ずラーニングジャーナルという活動記録兼評価表を提出させ、それで教師の評価している。
ホワイトボードに全て学年の生徒の指示が記入されている。
ちなみに、この学校でも使われているPCはMacだった。
西オーストラリア予備知識2
TAFEというMedia,Healthなど職業の専門学校などの試験がある。筆記試験はなく、面接とラーニングジャーナルやいままで作ったCG等のポートフォリオを提出すればよいそうだ。
ちなみに、オーストラリアの場合、大学進学は15%位である。
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2007年02月18日 08:21に投稿されたエントリーのページです。
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コメント (1)
2年間で中学校と高校の教員が入れ替わると、ある生徒集団の学びを長期にわたって見取ることができる良さがあるなあと思いました。教育課程や大学受験のきっちりしている日本では難しいかもしれませんが・・。オーストラリアは国土も広いですが、生徒の興味関心を大切にしたスケールの大きなメディア教育が行われているようですね。
投稿者: にしだ | 2007年02月18日 22:16
日時: 2007年02月18日 22:16