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パース1日目(3/26)

今回は、小学校国語科Viewingの現状調査で5つの学校と2人のWAでのキーパーソン(JanとJulieを入れると4人だな)へのインタビューが目的。短時間で多くのスケジュールが組まれており、残念ながら、ゆっくりする時間はない。

朝の7時半に到着し、チェックインもままならないホテルに荷物だけ置き、午前から1校目の訪問。1校目は、Perth Modern Schoolだ。ここの学校は、2回目の訪問になるが、WA(西オーストラリア州)におけるメディアリテラシー教育の指導的な立場にたつRod Quin先生が現場に復帰して、授業をされるというので、JanとJulieがアレンジしてくれた。この学校は、公立学校でありながら、トップの3%に入る学校で、WAでは公立でありながら唯一試験で入る学校のようだ。成績優秀な子どもには飛び級の制度もある。
授業は、9年生の国語科ViewingとWritingの統合的な授業。主人公のキャラクター分析を行う。1時間の中で、3段階になっていた。Step1では、ある映画の主人公の写真からその人物の特徴を自由に出す。ここでQuin先生は、生徒が写真のどの部分からどのような情報を引き出したか、黒板(というか白板)に書き出させる。Step2では、Charles Dickensの「Uriah Heep」の中の情緒的な一節を抜き出し、朗読。今度は文章から主人公の特徴を発言させる。ここまでを通して、どのようなカテゴリーに着目したかを整理する。Quin先生は、主に6つにまとめられるとしていた。6つとは、「Surroundings(背景・設定)」「Clothing and appearance(服装・見栄え)」「Facial expression(表情)」「Posture(出で立ち)」「Actions(動き)」「Speech-manner and matter(しゃべり方)」のことだ。Step3は、この6つのキーワードを意識しながら、生徒独自の話を創作していく。短時間で見事に物語を作り出していく生徒の能力の高さに驚いた。Janによると、Quin先生は、Viewingだけを押し進めるのではなく、他の領域(日本でいう国語三領域)に徐々におりまぜていくアプローチをとっているという。このことにより、多くの教師への抵抗感を軽減するということだ。そういう意味(国語科におけるViewing領域に抵抗を感じること)では、日本もWAも変わらないのかもしれない。

2校目は、St Hilda's Anglican School for Girls Junior Schoolだ。WAでもゆびおりの私立校で最近小学部だけ移転をして校舎が新しくなったようだ。お会いしたのは、Robin McKean先生で日本でいう図書館司書のような存在だが、Depty Head Curriculumという肩書きをもつ。リソースマネージメントを主な仕事とされており、特に、教員の国語科のViewing領域の教材提供や授業アドバイスを行っているようだ。絵本とそれに関連するサイト上のデジタルコンテンツを組み合わせた活用法を提唱されている。基本はコンテンツを途中まで提示した後に、本を読ませ、そこから児童個々の興味にしたがって読書をすすめたり、映像のさらなる視聴をサポートしている。高学年になると、もっと読んでいる作家の作品に迫ったり、映像制作にもいくようだ。また、7年生のある授業では、映像効果やスクリプト、衣装など、制作における役割分担をすすめている。分担をしながら1つの作品を作っていくやり方は、今回メンバーとして同行している前田先生@熊本に通ずるように感じた。このように、Robin先生は児童が興味をもつようななげかけ方を日々研究されている希有なカリキュラムコーディネータだ。残念ながら他校にはまだこのようなリソースマネージメントをやれる先生はなかなか存在しないという。

夜は同行メンバーとビュッフェスタイルのレストランで夕食。しかし、初日から強行スケジュールのため、早々に解散。ホテルに戻るとそのまま爆睡。
Perth1.jpg

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2009年03月27日 07:32に投稿されたエントリーのページです。

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